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交通事故被害相談@千葉

駐車場内の交通事故の過失割合

  • 文責:弁護士 松井大幸
  • 最終更新日:2025年9月17日

1 駐車場内の事故の特殊性

駐車場は、様々な動きをする車両が想定されることから、公道上の事故と異なる特殊性があります。

例えば、通路の交差部分における四輪車同士の出会い頭の事故の場合、公道上であれば左方を優先として基本的過失割合を考えることがありますが、駐車場内の事故においては、50対50が基本的過失割合とされています(別冊判例タイムズ38・334図)。

このように、駐車場と公道上で起きた事故では、過失割合が異なる場合もありますので、ご自身の事故の場合はどうなるのか、慎重に判断する必要があります。

2 駐車場内で起こる事故の例

⑴ 駐車区画から通路に進入する車との事故

通路を進行する四輪車(A)と駐車区画から通路に進入しようとする四輪車(B)との事故の基本的過失割合は、A30対B70になります(別冊判例タイムズ38・335図)。

これは、駐車場内の通路は、駐車場を利用する四輪車が駐車場内を移動するために不可欠の設備であることから、四輪車が駐車場内の通路と駐車区画との間を出入りすることは当然に予定されているため、通路進行車は、駐車区画に駐車していた四輪車が通路に進入してくることを常に予見すべきであるとの考え方から、通路を進行する四輪車側にも一定の過失が生じることを基本としています。

⑵ 通路から駐車区画に進入する車との事故

通路を進行する四輪車(A)と通路から駐車区画に進入しようとする四輪車(B)との事故の基本的過失割合は、A80対B20になります(別冊判例タイムズ38・336図)。

これは、駐車場が駐車のための施設であるため、駐車区画への進入動作を優先させるべきという考えた方に基づくものです。

公道上では、進路を変更する車両の方が過失割合が大きくなる傾向があるため、直進車が優先するというイメージを持つ方も多いですが、ここでも駐車場内の事故の特殊性が影響を与えています。

3 駐車場の事故の過失割合でお悩みの方は

駐車場の事故の過失割合については、一般の方々のイメージと異なることが多く、悩まれる方も多くいらっしゃいます。

賠償金の額にも影響を与えるものですので、過失割合に納得いかない場合は安易に妥協せず、一度弁護士に相談することをおすすめします。

駐車場の事故の過失割合でお悩みの方は、お気軽に当法人にご相談ください。

交通事故案件を得意とする弁護士がお悩みをお伺いいたします。

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