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弁護士による自己破産@千葉

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2022年7月12日

自己破産のメリット

自己破産の第一の特徴は、税金等の非免責債権(破産して免責を許可する決定を受けても免除されない負債です)を除き、破産手続が開始した時に存在したすべての負債が・・・

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2022年7月8日

滞納していた税金は自己破産をするとどうなりますか?

免責を許可する決定が確定すると、破産者は、原則として、破産債権全部について、弁済する責任を免れることになります。しかし、破産法は、免責を認めるのが相当でない・・・

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2022年7月7日

自己破産をする際に給料の差し押さえを受けることはありますか?

消費者金融会社のM社は、弁護士から任意整理または個人再生の受任通知を受け取った場合、3か月以内に進捗が無い場合には訴訟提起を行い、それでも進捗が無い・・・

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2022年7月6日

連帯保証と自己破産

連帯保証をしていたために自己破産しなければならなくなったケースには、主に次の二種類があります。一つは、会社の借入金の連帯保証です。中小企業が金融機関から・・・

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2022年7月5日

自己破産の手続と保険

千葉地方裁判所(支部を含む)では、自己破産を申立てる際、申立人が契約者となっているすべての保険についての資料(保険証券、保険証書等のコピー)を添付する必要が・・・

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2022年5月18日

自己破産の免責とはなんですか?

免責という言葉は、専門用語でもないですので、みなさんも聞いたこと、または見たことがあると思います。例えば、自動車保険等の保険の契約をした際に・・・

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自己破産の際の弁護士選びのポイント

  • 文責:所長 弁護士 白方太郎
  • 最終更新日:2022年9月12日

1 非弁提携の多い類型

自己破産手続は、非弁提携を行っている弁護士が取り扱っている事件類型で多いものの一つです。

非弁提携とは、弁護士が非弁護士と弁護士法および職務基本規程上許されない提携をすることをいい、非弁提携を行うと、弁護士も非弁護士も刑事罰の対象になります。

従来からの典型的な非弁提携は、仕事が少なくなった高齢の弁護士に非弁護士が働きかけ、毎月一定額の報酬を支払う代わりに当該弁護士の名で自己破産手続等を行うというものです。

非弁提携を行っている弁護士に自己破産を依頼すると、不適切な事件処理をされたり、預けた金銭を別の用途に費消されたりしてしまうことがあり、また、弁護士報酬も割高になっていることがあります。さらに、法律相談も非弁護士である「事務員」が行い、弁護士は全く顔を出さない(出すとしても最初だけ)ことが多く、電話連絡しても弁護士と話すことはできないようです。

このような非弁提携を行っている弁護士は、過去に非弁提携で弁護士会から懲戒を受けていることもあります。

自己破産の法律相談に行った法律事務所に違和感があった場合は、インターネットで当該弁護士に非弁提携の懲戒歴がないかどうかを調べ、また、別の法律事務所の弁護士にも相談するとよいでしょう。

2 弁護士の経験値

自己破産事件は、弁護士数が少なかった昔は、本人申し立て(債務者の方が弁護士に依頼せずに自分で書類を用意して申立てをすること)も多かったようです。

しかし、個人の方の自己破産申立てについても、法律上注意しなければならない点は多々あり、専門家のアドバイスを受けずにご本人で申立てを行うことについてはリスクも伴いますので、弁護士に依頼して手続きを行った方がよいでしょう。

ただ、自己破産手続について慣れていない弁護士だと、申立ての手続がスムーズに進まなかったりすることがあります。

信用情報は、自己破産の申し立てを行い、自己破産手続が裁判所で開始しないと、事故情報抹消までの期間のカウントは始まりません。

申立てが遅れれば、信用情報から事故情報が抹消されるのも遅れることになります。

そのため、自己破産の手続きを行う場合は、自己破産手続についてある程度の経験値がある弁護士に依頼するとよいでしょう。

当法人が自己破産の対応を得意とする理由

  • 文責:所長 弁護士 白方太郎
  • 最終更新日:2022年7月11日

1 自己破産を得意とする弁護士

弁護士は、弁護士資格を取得するまでの過程で破産法を学習し、また司法試験合格後の司法修習(とくに弁護士事務所で行われる弁護修習)で破産手続について接することがあります。

しかし、相談から破産手続き終了までの一連の手続きすべてについて、司法修習中に接することはまずありません。

そのため、自己破産手続の実務については、弁護士資格を取得し、法律事務所に所属してから学ぶことになります。

それゆえ、自己破産手続の対応が得意になるためには、弁護士資格を取得した後にどれだけ破産事件を処理したのかが一つのポイントになります。

2 破産管財人

通常の破産手続におけるプレイヤーは、裁判所・裁判官、破産者(と申立代理人)、破産管財人の三者になります(同時廃止の場合は、破産管財人は選任されません)。

このうち、弁護士が関わるのは申立代理人と破産管財人です。

法律上、破産手続開始申し立てについて代理人になれるのは弁護士のみであり、また、破産管財人については法律上弁護士に限定されているわけではありませんが、実務上、弁護士以外が選任されることはないようです。

破産申立ての代理人を多数経験していれば、破産実務について相応の知識を得ることは可能ですが、破産申立ては裁判所に対して行いますので、他の法律事務所の弁護士がどのような申立てを行っているのかについて知ることはできません(民事訴訟の場合は、相手方代理人弁護士の書面を見ることができます)。

しかし、破産管財人に選任されると、申立てを代理した弁護士が作成した申立書等を見ることができ、また、破産申立てまでにどのような処理をしていたのかについても知ることができますので、破産申立ての代理人を経験することで獲得した破産実務の知識に深みが出ることになります。

自己破産の対応が得意になるためには、破産管財人の経験も一つのポイントになります。

3 弁護士法人心が自己破産の対応を得意とする理由

弁護士法人心では、法人設立当初から自己破産手続を主力業務の一つに位置付けて多数の案件を取り扱っており、担当弁護士は、それらを処理する過程で破産実務に関する知識を豊富に身に付けています。

また、自己破産手続の担当者には裁判所から定期的に破産管財人に選任される弁護士も複数おり、破産管財人の業務で得た知識経験は、事務所内で定期的に行っている研修で共有しています。

以上が、弁護士法人心が自己破産の対応を得意とする理由になります。

自己破産ができないケース

  • 文責:所長 弁護士 白方太郎
  • 最終更新日:2022年6月14日

1 自己破産ができない?

債務整理の相談をしていると、「自己破産できますか?」と質問されることが時々あります。

その質問の趣旨は、大きく分けて次の二つになると思います。

一つは、ギャンブルや浪費をしていたため、免責、すなわち負債の免除を受けられるかどうか、という趣旨の質問です。

もう一つは、免責については問題ないものの、自己破産手続を進めると、例えば仕事ができなくなるなどの支障が生じるのではないか、という趣旨の質問です。

以下、これらの「自己破産ができないケース」について概要を説明します。

2 免責を受けられないケース

⑴ 個人の方の自己破産手続の場合、その最終目的は、免責を許可する決定を受け、負債の免除を受ける点にあります。

破産手続を行っても、免責が許可されなければ、手続きを進めた意味はあまりありません。

破産法は、免責不許可事由としていくつかの事由を規定しており、一般消費者の方によく見られるのは、ギャンブル等の射幸行為、浪費および偏頗弁済です。

偏頗弁済とは、貸金業者への返済を一切ストップした後に、親族からの借り入れについてのみ返済してしまうというような行為です。

ただし、免責不許可事由があっても、裁判所の裁量による免責を受けることができます(これを裁量免責と言います)。

そして、ギャンブルや浪費、FX等の投機行為があったとしても、多くの事案では裁量により免責が許可されています。

そのため、免責不許可事由があるから「自己破産ができない」というケースは限られています。

⑵ なお、自己破産手続を行っても免責されない負債があり、これを非免責債権といいます。

例えば、税金等の公租公課や、養育費等がこれに該当します。

そのため、借入金はないものの、多額の税金滞納がある場合は、免責を受ける意味がないですので、「自己破産ができないケース」になります。

このケースでは、課税庁と相談し、分割納付の取り決めをすることになります。

3 自己破産手続を進めると支障が生じる場合

⑴ 自己破産手続をすると支障が生じる場合としてまずあげられるのは、破産すると職業や資格の制限が生じるケースです。

制限を受ける職業または資格としては、警備員や生命保険募集人等がよく知られていると思いますが、制限される職業、資格は多岐に渡り、本稿の執筆者もすべてを把握しているわけではありません。

このように職業等の制限により仕事等に支障が生じる場合は「自己破産ができないケース」に該当し得ますが、具体的にどのような支障が生じるかどうかはケースバイケースで検討する必要がありますので、弁護士にご相談ください。

⑵ 次に、自己破産を行うと日常生活に不可欠な財産を失ってしまう場合が挙げられます。

例えば、公共交通機関が不便な場所にお住いの方が所有する自動車です。

ただし、自動車ローン会社に所有権が留保されている場合は自己破産を行うと車は引き揚げられてしまいますが、そうでない場合は、自己破産で車を失うケースはあまりありません。

通常の国産車であれば、初度登録から7年程度経過していれば、破産手続で失うことはまずありません。

⑶ なお、自己破産手続を勤務先や同居の家族に知られるとまずい、という場合もあります。

この点についても、ケースバイケースで判断する必要がありますので、弁護士にご相談ください。

なお、一般論としては、勤務先については、勤務先から借り入れがない限り、破産手続を知られることはまずありません。

自己破産をする場合の弁護士費用の支払いについて

  • 文責:所長 弁護士 白方太郎
  • 最終更新日:2022年5月11日

1 自己破産で必要になる費用

自己破産手続を弁護士に依頼した場合に必要となる費用には、大きく分けて①弁護士報酬、②実費および③予納金があります。

①の弁護士報酬には、着手金、成功報酬および日当があります。

このうち成功報酬について、従前は、免責が許可された場合に成功報酬が発生すると契約で定めている法律事務所も多かったですが、現在では、成功報酬は定めていない法律事務所も増えています。

弁護士法人心でも成功報酬は定めていません。

②の実費は、郵便代、コピー代、交通費等になります。実費の負担方法については、実際に必要になった金額のみを依頼者に負担いただく法律事務所、法律事務所が決めた定額を依頼者に負担いただく法律事務所および実費は法律事務所負担とする法律事務所があります(実費を法律事務所で負担する場合は、その点も含めて着手金の金額を定めているものと思われます)。

弁護士法人心では、実際に必要になった実費の金額を負担いただいております。

③の予納金には、どの案件でも必要になる官報公告費と、破産管財人が選任される場合に必要となる引継ぎ予納金(管財人費用)があり、その金額は各裁判所が設定しています。

この予納金については、依頼者の負担となります。

2 費用の支払いについて

自己破産手続を弁護士に依頼して進めるためには、管財人が選任されない同時廃止の場合でも、最低数十万程度の費用を準備いただく必要があります(ただし、法テラスを利用する場合は法テラスが決めた金額になります)。

弁護士が民事訴訟等の案件の依頼を受ける場合、着手金や実費等は一括でお支払いいただくのが通常ですが、自己破産の場合、一括で支払える財産がない方も多いですので、その場合は分割でのお支払いも可能です。

分割で費用の積み立てを行う場合は、依頼を受けた弁護士は、費用の積み立て期間中は貸金業者等の債権者への受任通知の送付と債権調査を行い、費用の積み立てが完了した段階で破産の申し立てを行います。

債権者への受任通知の送付はご依頼いただいた直後に行いますので、消費者金融会社やクレジットカード会社からの督促は早期にストップします。

なお、分割払いの場合でも、その期間には制限がありますので、ご注意ください。

詳しくはご相談の際にご説明いたします。

自己破産をした場合の生活への影響

  • 文責:所長 弁護士 白方太郎
  • 最終更新日:2022年4月19日

1 自己破産を行うことへの不安

住宅ローンを組んだ方は、借り入れをする金額も高額ですので、住宅ローンが払えなくなったら自己破産しなければならない、ということを借り入れの際に少し考えたことはあるのではないかと思います。

しかし、カードローンやクレジットカードの場合は、現在では申し込みもスマートフォン等で簡単にできますので、申し込みの際に自己破産を想定することはまずないでしょう。

その後、多重債務となり負債が膨れ上がって返済が厳しくなり、弁護士に相談したところ手段は自己破産しかない、との回答を受けた場合、まさか自分が自己破産しなければならなくなるとは、とかなり不安になるのではないかと思います。

本稿では、その不安の中心を占めるであろう、自己破産をした場合の生活への影響についてご説明します。

2 職業・資格制限

他の債務整理の手段(任意整理・個人再生)にはない自己破産手続に特有の影響として、職業・資格の制限があります。

職業・資格の制限に該当すると、その仕事を辞めざるを得なくなる場合もありますので、そのようなケースでは生活への影響は大きくなります。

なお、制限される職業・資格は多岐に渡りますが、本稿の執筆者が過去に債務整理のご依頼を受けた案件では、警備員と保険外交員(生命保険募集人)のケースがあり、いずれも職業制限を回避するため任意整理ないし個人再生を行っています。

ただし、職業制限の影響についてはご依頼者の方の個別の事情を前提に判断する必要がありますので、警備員または生命保険募集人だと破産は難しい、と即断することはせず、必ず弁護士に相談してください。

3 財産の換価処分

自己破産を行った場合、所有する財産は原則として換価処分されることになります。

もちろん、担保権が設定されている不動産や自動車がある場合、個人再生を行うと原則として担保権を実行されてそれらを失うことになります(ただし、住宅資金特別条項を利用できる場合は、自宅は確保できます)。

しかし、自己破産の場合は、担保権の設定されていない財産も原則として換価処分されることになります(個人再生の場合、その手続きで財産の換価処分が行われることはないため、担保権の設定されていない財産はそのまま手元に置いておけます)。

自己破産手続で換価処分される見込みの財産が生活に必須のものである場合(公共交通機関の乏しい地域にお住まいの方の自動車等)、代替手段を検討しておく必要があります。

4 信用取引の制限

自己破産手続を行うと、一定期間、信用情報機関にその旨が登録されます。

そのため、与信審査で信用情報機関を利用している貸金業者やクレジットカード会社に申し込みを行っても、審査で落とされる可能性が高くなります。

最近は決済手段も増えていますので、クレジットカードが生活に必須とまでは言えなくなっていますが、決済手段でクレジットカードを指定されている場合は(例えばアパート等の賃料の支払い。なおこのような場合、家賃保証会社もクレジットカード会社になっています)、不便や不都合を感じることがあると思います。

以上、自己破産を行うことによる生活へのマイナスの影響を述べましたが、自己破産をして免責が許可されると、税金等(非免責債権)を除き、破産手続開始の際に存在していたすべての負債が免除されますので、経済生活の再建にとっては多大なプラスの影響があります。

自己破産のメリット・デメリット

  • 文責:所長 弁護士 白方太郎
  • 最終更新日:2022年4月5日

1 自己破産のメリット

自己破産のメリットは、生活再建が最もしやすくなるという点にあります。

まず、個人の方の債務整理の手段としては、自己破産のほか、任意整理と個人再生があります。

任意整理は、元金(業者によっては利息、損害金も含む)を3年から5年程度で分割して返済することを消費者金融等の業者と合意することで行う債務整理です。

また、個人再生は、法律の規定にしたがって減額された負債を原則3年、最長5年で分割返済すれば、残りが免除される手続きです。

このように、任意整理および個人再生では、3年から5年程度返済が継続することになります。

他方、自己破産では、税金や養育費等の非免責債権を除き、免責を許可する決定により全ての負債が免除されます。

つまり、収入をすべて生活等に使うことができますので、生活の再建はやり易くなります。

2 自己破産のデメリット

⑴ すべての負債が対象となるデメリット

任意整理は、消費者金融会社等の金融業者と個別に交渉して返済条件を変更する手続きですので、任意整理の対象とする業者を選択できます。

つまり、住宅ローンや自動車ローン、勤務先からの借り入れ等を対象から外すことが可能です。

他方、自己破産の場合、全ての負債が対象となりますので、例えば勤務先からの借り入れがある場合、裁判所から勤務先に破産手続の通知が届くことになります。

⑵ 住宅ローンについてのデメリット

任意整理の場合や、住宅資金特別条項を利用した個人再生の場合、住宅ローンの返済は継続しますので、自宅を残すことが可能です。

しかし、自己破産の場合は、住宅ローンの返済もストップしますので、自宅は売却されることになります。

⑶ 資産についてのデメリット

任意整理や個人再生の場合は、担保の設定されていない資産が換価処分されることはありません。

しかし、自己破産の場合は、原則として資産は破産管財人によって換価処分されることになります。

ただし、千葉地方裁判所では、資産の合計が99万円超えない場合は、原則として自由財産となり換価処分されることはありません。

⑷ 職業についてのデメリット

自己破産の場合、破産手続の開始から免責許可決定が確定するまでの期間、一定の職業について制限があります。

任意整理や個人再生についてはこのような制限はありません。

職業制限は多岐にわたりますので、自己破産をお考えの際には、ご自身の職業についてネット等で調べてみたり、弁護士へ相談したりすることをお勧めします。

自己破産の流れ

  • 文責:所長 弁護士 白方太郎
  • 最終更新日:2022年3月18日

1 自己破産とは

自己破産は、地方裁判所で行われる手続きで、免責を許可する決定により、破産開始決定時に存在していた全ての負債(非免責債権を除く)について免除を受けることを目的として行われます。

本稿では、この自己破産手続をする場合の流れについてご説明します。

2 弁護士への法律相談

自己破産手続を弁護士に依頼する場合、まず法律相談を申し込む必要があります。

法律相談では、負債や財産の現状や、収入支出の状況を伺いますので、債権者から届いている借入明細、給料明細、通帳等の資料をご準備いただくことになります。

法律相談を担当する弁護士は、事情をお伺いして自己破産が最善であると判断した場合は、弁護士報酬等の費用を提示し、ご納得いただけた場合は、委任契約を締結することになります。

委任契約後、受任した弁護士は各債権者に受任通知を送付しますので、以降、消費者金融会社やクレジットカード会社からの連絡等は弁護士宛に来ます。

3 費用の準備

委任契約後、ご依頼者の方には、破産手続きに必要な弁護士費用や予納金等をご準備いただきます。

一括でのご準備が難しい場合は、分割で積み立てていただくことになります。

4 申立ての準備

自己破産の申立ては、原則として費用の準備が完了した時点で行います。

そこで、費用の準備が完了する時点で申立てができるように、完了の2か月程度前から申立ての準備に入ることになります。

依頼者の方には、家計表等の記載や必要書類の収集等を行っていただくことになります。

5 申立てから破産手続の開始へ

申立書や添付資料が揃ったら、裁判所に申立てを行います。

申立て後、裁判所から追加の資料提出等を指示された場合は、期限までに準備して提出します。

同時廃止の場合、千葉地方裁判所の現在の取り扱いでは、免責不許可事由がある場合等を除き、原則として裁判官の面接は行われません。

追加の資料提出等を行えば、破産手続開始(同時廃止)となります。

また、裁判官の面接が行われるケースでは、面接の際に追加の指示等があった場合を除き、面接後早い時期に破産手続開始(同時廃止)となります。

管財事件の場合、現在の千葉地方裁判所では申立て後割と早い時期に開始決定が出され、破産管財人の面接を受けることになります。

6 開始から免責決定まで

同時廃止の場合、破産手続開始・同時廃止決定が出た後は処理すべきことは通常なく、免責決定が出るのを待つことになります。

管財事件の場合は、破産管財人の面接を受け、指示された事項(例えば家計表の作成など)について準備し、債権者集会に出頭することになります。

ほとんどの事案では、配当に回る財産はありませんので、第1回目の債権者集会で手続きは廃止となり、通常、同日に免責決定がなされます。

以上が個人の方が破産手続を行う場合の大まかな流れになりますが、事案によっては異なる流れになることもありますので、詳細は弁護士にご相談ください。

破産申立て後に破産者が行うこと

  • 文責:所長 弁護士 白方太郎
  • 最終更新日:2022年2月8日

1 破産申立て

破産手続を行う方にとって、もっとも重要なのは申立て書類の準備です。

破産申立てにあたっては、2か月分の家計表の作成や、財産関係の書類(預貯金通帳等)を準備しなければならず、それなりの労力が必要になります。

逆に言えば、不備のない書類を準備して申立てを行えば、破産申立てを行う側にとっては一段落ということになります。

ここでは、破産の申立て後に破産者側が行わなければならないことについてご説明します。

2 同時廃止の場合

千葉地方裁判所では、同時廃止の意見を付して破産手続の申立てを行った場合、裁判官が申立書の内容等から管財手続が相当であると判断した場合を除き、不足書類の提出や、申立書等で説明が不足している部分の追加説明を求められ(提出期限が設けられます)、その書類等を提出すれば、破産手続開始決定、同時廃止の決定がなされます。

この場合、申立て後に破産者側が行うことは指示のあった追加書類の提出のみとなります。

現在の千葉地方裁判所の運用では、破産手続開始決定(同時廃止)前に裁判官による審尋が行われるのは例外となっていますが、行われた場合は、裁判官に書類の提出を指示される場合があります。

例えば、家計表や反省文です。

このように審尋で裁判官から指示があった場合は、決められた提出期限までにその書類を提出しなければなりません。

3 管財手続の場合

⑴ 千葉地方裁判所の現在の運用では、管財手続で進められる場合は、裁判所から追加書類の提出等を指示されることはほとんどありません(もちろん、破産手続を進める上で必須の書類に不足があれば提出を求められます。例えば住民票です)。

千葉地方裁判所は、申立てにあたって必要な書類(例えば預貯金通帳または明細は過去2年分など)を定めていますが、管財事件の場合は、その提出の指示を破産管財人に委せていると言えます。

そのため、どこまで厳格に不足書類の提出を求めるかについては管財人によってまちまちとなります。

また、管財業務を進めるにあたって管財人が必要と判断した書類等の提出を求められることもあります。

管財人から提出を指示された書類は、管財人が決めた期限までに提出しなければなりません。

⑵ 浪費等の免責不許可事由がある場合は、管財人から破産手続開始後の家計表や、反省文の作成を求められることがあります。

管財人によっては、定期的に破産者の方と面談を行い、生活状況等について聴き取りを行うこともあります。

これらについても対応する必要があります。

⑶ 管財手続の場合は、ほぼ例外なく管財人による面接が1回行われますので、管財人の事務所に行く必要があります。

債権者集会が設定された場合は、裁判所に赴き出席しなければなりません(現在の千葉地方裁判所では、債権者集会を行わない手続で進めることも増えています)。

破産申立て前の債権回収

  • 文責:所長 弁護士 白方太郎
  • 最終更新日:2022年1月27日

1 破産と財産

破産手続を行うと、破産者の財産は原則として換価され、破産債権者への配当に充てられます。

その財産には、預金や保険の解約返戻金、不動産や自動車などがありますが、債権一般も原則として財産になります(なお預金も「預金払戻請求権」という債権です。解約返戻金も「解約返戻金請求権」という債権です)。

例えば、破産者が友人に100万円を貸し付けていた場合、100万円の貸金返還請求権という債権を有することになります。

その貸金について返済を受けていない状態で破産申立てを行った場合、破産管財人が友人に対し100万円の返済を求め、回収した貸付金を破産財団に組み入れることになります。

また、その友人が行方不明で、貸付金の回収が困難な場合は、破産管財人は、その貸金返還請求権を放棄することになります(金額によっては裁判所の許可が必要になります)。

破産管財人が放棄をすると、貸金返還請求権についての管理処分権は破産財団から破産者の下に戻ることになります。

2 破産申立て前の債権回収

上記100万円の貸金返還請求権が存在する事例で、これを破産申立ての依頼を受けた弁護士が、破産申立て前に回収する場合はどうなるでしょうか。

仮に100万円全額回収できた場合、もちろん債権回収についての弁護士報酬等を支払う必要がありますが、それを控除した残額は、破産の費用に充てることができます。

破産の費用に充てても残額がある場合は、手元に預金として置いておくことができ、千葉地方裁判所(支部を含む)での破産手続では、預金が20万円以上あっても総財産が99万円以下であれば、原則として全額自由財産となります。

このように、破産申立て前の債権回収にはメリットがありますが、債権回収にはある程度の時間がかかるのが通常です。

そのため、早急に破産申立てを行う必要がある場合は、債権回収も破産管財人に委ねることになります。

なお、例えば貸金返還請求権の金額が50万円の場合、その請求権について自由財産拡張の申立てを行うことも考えられますが、預金などと比較し自由財産とする必要性は低いため、認められない可能性が高いでしょう。

3 消費者破産で問題となる債権

一般の消費者の方は、預金、保険の解約返戻金および退職金請求権以外の債権があることはあまりありません。

あるとすれば消費者金融やクレジットカード会社に対する過払い金返還請求権で、これについては破産申立て前に回収するのが通常です。

自己破産の手続きにかかる期間

  • 文責:所長 弁護士 白方太郎
  • 最終更新日:2022年1月13日

1 弁護士費用等の準備期間

本稿では、弁護士に依頼して自己破産手続を進める場合にかかる期間についてご説明いたします。

なお、裁判所の手続きについては、千葉地方裁判所を前提とした説明になっています。

まず、自己破産を行うためには、弁護士報酬(着手金等)、実費および申立の際に必要となる費用(予納金等)をあらかじめ準備していただく必要があります。

この費用を一括ですぐに準備できる場合は、弁護士費用等の準備期間はほぼゼロとしてカウントできますが、一括での準備が難しく分割になる場合は、まず費用を分割で積み立てる期間が必要になります。

なお、費用の分割払いの期間は、ケースバイケースになりますが、弁護士法人心では最長でも1年程度を目安としております。

速やかに破産申立てを行い破産管財人に財産等を引き継がなければならない案件の場合は、一括で準備できる場合でなければ委任を受けられないということもあります。

2 破産申立てまでの準備期間

⑴ 費用を一括で準備できる場合は、すぐに申立ての準備に入ります。

この場合の申立の準備期間は、依頼者の方の状況も考慮し1~2か月程度に設定しますが、給料を差し押さえられている等、できるだけ速やかに破産申立てを行う必要がある場合は、すぐに準備して申立てを行います。

⑵ 費用を分割で積み立てている場合は、積み立て完了と同時に申立てができるように準備をしますので、費用の積立期間と破産申立ての準備期間は重なります。

ただ、費用の積立が不安定になり積み立て完了時期が読めなくなった場合、積み立て完了後も申立の準備が続くことがあります。

3 破産申立後、開始決定まで

⑴ 同時廃止手続の場合

千葉地方裁判所(本庁)の場合、同時廃止手続きでは、かつては審尋への出頭を命じられることが多かったですが、最近では少なくなっています。

そのため、申立後、裁判所に提出を指示された不足書類や追加説明の書類を提出すれば、破産手続開始、同時廃止の決定が出ることになります。

申立てから決定までの期間は、不足書類等の提出にかかった期間や裁判所の都合にも影響されますが(例えば裁判官が夏休みに入っている場合は、夏休み期間中決定は出ません)、2週間から3週間程度が通常です。

⑵ 管財手続きの場合

千葉地方裁判所(本庁)の場合、管財手続きで申し立てた案件については、必須書類(住民票や委任状)について不備がない限り、通常、1週間程度で開始決定が出されます。

4 開始決定後、免責決定まで

⑴ 同時廃止の場合

千葉地方裁判所の場合、破産開始決定・同時廃止決定において、約2か月間の、免責についての意見申述期間が設けられます。

そして、免責意見申述期間満了から1週間程度で免責決定が出されます。

なお、免責意見申述期間に免責について反対の意見が出された場合、反論の提出や審尋のため免責決定まである程度時間がかかりますが、レアケースですのでここでは省略します。

⑵ 管財事件の場合

千葉地方裁判所(本庁)では、管財事件については、債権者集会を行う手続きと行わない手続きがあります。

債権者集会を行う手続きの場合、破産手続き開始決定日の2~3か月後に債権者集会の期日が設定され、通常、債権者集会期日と同日に免責決定が出されます。

なお、配当等がある場合は、手続きは続行しますが、消費者の方の破産の場合、配当があるケースはまれですので、ここでは省略します。

債権者集会を行わない手続きの場合、通常、破産手続開始決定の約2か月後程度に免責決定が出され、その約2か月後に手続きが廃止されて終了になります。

5 免責決定後

免責を許可する決定は、官報に掲載されてから2週間経過後に確定します。

ただ、免責決定後、確定までに異議が出されるケースはまれですので、同時廃止または管財手続きで債権者集会が行われる手続きの場合、免責決定が出された時点で破産手続は終了したとお考えいただいて問題はありません。

ただし、復権するのは免責許可決定が確定した時点になります(復権すると職業制限等がなくなります)。

ギャンブルと自己破産

  • 文責:所長 弁護士 白方太郎
  • 最終更新日:2022年6月1日

1 ギャンブルと免責不許可事由

ギャンブル(破産法では「射倖行為」と規定されています)をしたために財産の大半を失い、または多額の負債を負った場合は、免責不許可事由に該当する事実となり、原則として免責(負債の免除)は不許可となります。

一般の方ですと、ギャンブルが理由で借金をすると破産ができない、と漠然と考えている場合も多いですが、法律的には、免責が許可されない可能性がある、ということになります。

また、絶対に免責を得られないということはなく、借金の原因がギャンブルであったとしても、裁判所の裁量により免責を許可されるケースが大半です(これを裁量免責といいます)。

なお、免責不許可事由となる事実は、競馬や競輪、パチンコ等、誰もがギャンブルと認識しているもののほかにも、宝くじ、スポーツくじ等、あまりギャンブルとは思われていないものも含まれますので、注意が必要です。

バイナリーオプション等、投機性の高い金融取引もギャンブルに該当するでしょう。

また、免責不許可事由となるのは、ギャンブルが原因で財産の大半を失い、または多額の負債を負った場合ですので、例えば負債が住宅ローンのみで、リストラに遭ったため返済ができなくなったような場合、リストラになる前に小遣いの範囲で定期的に馬券を購入していたとしても、免責不許可事由には該当しません。

2 破産申立ての際に提出する資料

ギャンブルで借金すると破産ができない、と思い込んでいる方も少なからずいらっしゃいますので、弁護士に自己破産の相談をした際に、ギャンブルについて話したくないと考えている方もおられると思います。

しかし、ギャンブルをしていたという事実は、最近では判明しやすくなっていますので、隠すことなく弁護士に伝えることが重要です。

消費者金融から借金をしたり、クレジットカードのリボ払で商品を購入したりする場合、何らかの理由が存在します。

生活をしていく上で十分な収入がある方は、消費者金融から借り入れたり、クレジットカードでリボ払をしたりすることはまずありません。

そのため、日常生活を送る上で十分な収入があるのに借金をしている場合は、その理由の一つとしてギャンブルが疑われることになります。

かつては、馬券を買うことができたのは競馬場か場外馬券売り場でしたが、今では銀行の口座を利用して購入することが可能になっています。

銀行の口座を利用して馬券を購入すると、「JRA」というような文字が通帳に記載されますので、競馬をしていたことはすぐにわかってしまいます。

破産申立ての際、千葉地方裁判所では、原則として過去2年分の入出金が記載されている通帳または取引明細を提出する必要があるからです。

審尋における説明拒絶等の罪とは

  • 文責:所長 弁護士 白方太郎
  • 最終更新日:2022年4月7日

1 破産法271条による規定

破産法271条は、「債務者が、破産手続開始の申立て(債務者以外の者がしたものを除く。)又は免責許可の申立てについての審尋において、裁判所が説明を求めた事項について説明を拒み、又は虚偽の説明をしたときは、3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」と規定しています。

説明を拒み、または虚偽の説明をすると最高で3年の懲役を科されると規定していますので、軽い犯罪とは言えません。

懲役刑と罰金刑を併せて科すことも可能になっています。

2 裁判所での審尋

破産(免責)手続における審尋とは、裁判所が破産手続の開始または免責の判断をするにあたって、非公開の場所で裁判官が債務者に質問する手続です。

千葉地方裁判所の個人破産の手続では、まず、同時廃止で申立てを行ったケースで、提出した書面のみでは同時廃止手続で進めてよいかどうか裁判所が判断できない場合に、破産手続開始前に行われます。

主に、財産の有無(否認権の行使で回収可能な財産の有無も含みます)をチェックするために行われますが、浪費等の免責不許可事由がある場合に、その内容について確認するために行われることもあります(この場合は、免責決定の前提として家計表や反省文の提出を指示されることがあります)。

また、管財手続での債権者集会期日では、債権者集会に続いて免責審尋が行われます。

さらに、同時廃止のケースで、免責についての意見申述期間内に破産債権者から免責について意見が提出された場合は、免責判断にあたって免責審尋が行われることがあります。

3 説明拒否または虚偽の説明に刑罰を科す意味

審尋手続において、裁判官からの質問に対し、説明を拒否したり虚偽の説明をしたりしても何らの法的制裁も受けないとなると、破産手続の公正を維持し、破産手続への信頼を確保することができなくなります。

そこで、破産法は、説明拒否や虚偽説明について刑罰を規定することにより、債務者が説明を拒否せず、または真実を説明することを促して、破産手続の公正の維持を目指しました。

破産・免責手続の審尋で説明を拒否したり、虚偽の説明をしたりすることは、窃盗や傷害等と同様、犯罪行為にあたる場合があります。

破産手続においては、債務者の方はこの点を十分認識し、誠実に対応する必要があります。

自己破産の手続きについてご不明な点がある場合には、弁護士にご相談ください。

速やかな自己破産の申立てが必要な事案

  • 文責:所長 弁護士 白方太郎
  • 最終更新日:2022年3月16日

1 個人の方の自己破産

個人の方の自己破産で最も多いのは、一般消費者(賃金労働者)の方の破産です。

カードローンやクレジットカードを使いすぎて自転車操業に陥り、返済が困難となって破産に至るパターンです。

使いすぎの原因については、生活費の継続的な不足やギャンブル、浪費が多くを占めます。

このような一般消費者の方の破産の場合、弁護士に自己破産手続を依頼し、返済をストップしたことにより家計収支に余裕が出た部分を弁護士費用の積み立てや生活の再建に充て、弁護士費用の積み立てが完了した段階で自己破産の申立てを行うことになります。

もちろん、ある程度の金額の解約返戻金がある生命保険等がある場合は、その保険を解約して解約返戻金を弁護士費用に充てれば、早期の申立てが可能です。

費用の積み立てを行うと、申立てまでにはある程度の時間がかかりますが、貸金業者や保証会社、クレジットカード会社であれば、1年程度は裁判を起こすことなく待っていてくれるのが通常です。

2 速やかな申立てが必要なケース

⑴ 財産保全が必要な場合

例えば投資の勧誘を受け、その投資に充てるために消費者金融等から多額の借り入れを行ったところ、それが詐欺だったことが判明し1円も返ってこないというような場合、こうした投資詐欺は民法が定める不法行為に該当しますので、投資した金額について詐欺者に対し損害賠償請求権を有することになります。

この場合において、投資詐欺被害については何もせず、自己破産申立てに必要な費用を積み立てるために時間が経過してしまうと、回収できたはずの賠償金が回収できなくなる、ということにもなりかねず、その場合申立人側に責任が発生する可能性があります。

そのため、事案によっては速やかに破産申立てを行い、損害賠償請求権について破産管財人の管理下に置く必要があります。

この場合は、破産のための弁護士費用を速やかに準備していただかなければなりません。

⑵ 給料の差押を受けそうなケース

大手の貸金業者やクレジットカード会社は、弁護士から自己破産の受任通知を受けた場合、強制執行に必要な債務名義を有していたとしても、差押えまでは行いません。

差押えを行って給料から回収したとしても、その後の破産手続で破産管財人から否認権を行使され、差押えで回収した金額を返還する必要があるからです。

しかし、個人や金融業者ではない会社の場合、否認権について知識がないことがほとんどですので、弁護士から自己破産の受任通知を受けたとしても、強制執行を行う可能性があります。

そのような危険性がある場合は、速やかに破産申立てを行って強制執行の可能性を排除する必要があります。

自己破産で提出する資料

  • 文責:所長 弁護士 白方太郎
  • 最終更新日:2022年3月9日

1 自己破産で提出する資料

破産手続では、申立人(破産者)の財産の有無を調査することが最も重要となります。

財産があれば、それを換価処分して破産債権者への配当に充てることができるからです。

そこで、破産申立ての際には、不動産登記事項証明書や預貯金通帳、車検証や保険証券(解約返戻金見込額証明書)等の資産に関する資料や、給与明細や源泉徴収票等の収入に関する資料を提出する必要があります。

2 なぜその資料の提出が必要か

⑴ 源泉徴収票と課税証明書

千葉地方裁判所では、雇用者は源泉徴収票と課税証明書を提出する必要があります。

ただし、源泉徴収票を直近2年分提出すれば、課税証明書は直近1年分でよいとされています。

逆に、課税証明書を2年分提出すれば、源泉徴収票は1年分で構いません。

直近2年分の収入を確認するためだけであれば、課税証明書が2年分あれば、課税証明書には給与所得のほかに営業所得等も記載されていますので十分であると思われます。

しかし、源泉徴収票や課税証明は、控除項目も重要な資料になります。

例えば、生命保険控除があるにもかかわらず、生命保険に関する資料(保険証券等)が提出されていない場合は、裁判所や破産管財人は、申立人(破産者)に対し、生命保険の有無について問い合わせることになります。

また、住宅借入金等特別控除は源泉徴収票にのみ記載されていますので、課税証明書だけでは不十分ということになります。

住宅借入金等特別控除がなされているにもかかわらず、不動産に関する資料が一切提出されていない場合は、裁判所や管財人は不動産の有無について申立人(破産者)に質問することになります。

⑵ 水道光熱費の領収書等

千葉地方裁判所では、水道光熱費の領収書等の提出を求められます。

これは、水道光熱費の金額をチェックするためではありません。

もちろん金額が高すぎる場合は理由を聞かれることがありますが、こちらは水道光熱費の支払方法を確認するために必要となる資料です。

例えば、水道光熱費すべて口座振替になっているにもかかわらず、提出されている通帳にはその記録がない場合、裁判所や破産管財人は、申立人(破産者)が提出していない通帳(通帳のない口座の場合は預金明細)があるのではないかと疑うことになります。

これは、自宅が賃貸なのに賃料引き落としの記録がない場合も同様です。

自己破産と通帳の準備

  • 文責:所長 弁護士 白方太郎
  • 最終更新日:2022年3月3日

1 通帳の提出が必要な理由

⑴ 財産の調査

破産手続でまず重要となるのは、財産があるのかどうか、あるとすればどの程度あるのか、という事実です。

一定程度以上の財産があれば、それを破産債権者への配当に充てることになります。

財産があるかどうかについては、同時廃止手続では裁判所が、管財手続では破産管財人が調査することになりますが、いずれの手続においても、破産する方の預貯金口座の調査がまず重要となります。

そこで、千葉地方裁判所(支部も含みます)では、個人の方の破産申立ての際に、原則として、破産申立て前の2年間の入出金が記載された通帳(通帳のない口座の場合は入出金明細)を提出しなければなりません。

⑵ 内容によっては新たに説明や資料の提出が必要

2年間の通帳(または入出金明細)に、例えば、現在の口座の残高はほとんどないものの、1年半前には300万円以上あり、その大部分が短期間で出金されている場合は、その約300万円の出金の行方について、裁判所または破産管財人は、破産者に説明や資料の提出を求めることになります。

また、個人名での入出金がある場合は、個人間の貸付けまたは借り入れの可能性がありますので、同じく破産者に説明を求めることになります。

その意味では、破産申立て時には解約されている口座でも、その解約が破産申立て前2年間以内の場合は、入出金の資料を提出しなければなりません。

2 通帳の準備

通帳に過去2年間のすべての入出金が記載されている場合には、その通帳を準備するだけで十分です。

不足している場合は、銀行の窓口で不足部分の明細を発行してもらいます。

なお、いわゆる合算記帳(おまとめ記帳)がある場合は通常、無料で明細を発行してもらえますが、通帳紛失等の理由で発行してもらう場合は有料になるのが通常です。

3 通帳がない場合

通帳がない口座の場合(ネット銀行等)は、ネットで入出金明細を表示し、それをプリントアウトすることになります。

PDFで明細をダウンロードできる銀行もあります。

ただし、入出金明細の表示期間が2年より短い銀行もありますので、その場合は、不足部分について銀行から直接入手する必要があります。

入出金明細の取り寄せにはある程度の時間がかかりますので、早めの準備が重要です。

自己破産の手続中に旅行や転居をする予定がある方へ

  • 文責:所長 弁護士 白方太郎
  • 最終更新日:2022年2月24日

1 破産法37条での規定

破産法37条1項は、「破産者は、その申立てにより裁判所の許可を得なければ、その居住地を離れることができない。」と規定されています。

破産すると旅行や転居が制限されると聞いたことがある方もいらっしゃるかと思いますが、その根拠がこの条項になります。

旅行も転居も居住地を離れることになるためです。

この制限は、破産手続が開始されてから終了するまで適用されますので、破産手続開始と同時に手続が終了(廃止)する同時廃止手続の場合は、旅行や転居の制限は適用されません。

なお、破産手続開始前も当然転居等の制限は適用されませんが、破産申立て前に転居する場合は、破産を申立てる管轄裁判所が変わってしまう場合がありますので、依頼している弁護士に必ず相談してください。

また、自己破産の相談時に転居することが決まっている場合も、相談の際に必ず弁護士に申告してください。

2 制限の趣旨

破産者が旅行や転居のため居住地を離れる場合に裁判所の許可が必要とされているのは、破産者が居住地を離れると、破産管財人による財産調査や免責調査に支障が生じる可能性があるからです。

主に破産管財人の業務のための規定ですので、千葉地方裁判所(支部を含む)では、令和3年1月時点、旅行や転居について破産管財人の同意を得た旨の上申書を裁判所に提出すれば、裁判所が黙示に転居等を許可したという扱いになっています。

なお、現在は情報通信技術が高度に発展しており、破産者が勤務先の出張等で海外にいても、テレビ会議やメールで容易にやり取りができますので、制限が必要なケースは以前よりも減っているものと思われます。

3 同時廃止での注意点

令和3年1月時点、千葉地方裁判所における同時廃止手続の場合、破産手続開始前に、裁判官による審尋という非公開の部屋での裁判官との面接が行われることはありますが、同時廃止の決定後、免責決定前に裁判所に呼ばれることはまずありません。

ただ、同時廃止の決定後、免責についての意見申述期間内に破産債権者から免責について異議を述べる意見が提出された場合、例外的に免責審尋が行われる場合があります。

そのため、同時廃止であったとしても、免責を許可する決定が出るまでは、遠方への長期旅行等はできるだけ控えた方がよいでしょう。

なお、千葉地方裁判所では、同時廃止の決定からから免責決定までの期間は通常3か月弱程度です。

自己破産をお考えの方は贈与にご注意ください

  • 文責:所長 弁護士 白方太郎
  • 最終更新日:2022年2月21日

1 贈与が無償行為否認の対象となるおそれがあります

支払の停止等があった後又はその前6か月以内の行為で、破産者がなした無償行為又はこれと同視すべき有償行為は、破産管財人による否認権行使の対象となります。

例えば、自己破産することを決意し、弁護士に自己破産を委任して支払をストップする1か月前に高級車を家族に贈与して登録名義を変更していた場合、破産管財人は、その贈与を否認して自動車を破産財団に取り戻すことができます。

ただ、このように、本人もそれがいけないことだという明確な認識を持って行っているような露骨な財産隠しのケースは、それほど多くはありません。

無償行為否認で問題とされるのは、むしろそれを行う本人がいけないこと(破産手続で否認対象行為となること)だという認識が薄い行為です。

2 法的義務のない援助

⑴ 通常問題とならない行動

高齢の親が介護を受けるため高齢者施設に入っており、親の資産や年金だけではその費用をまかなうことができない場合に、子がその不足費用を援助することは、扶養義務の履行であり、その子が破産手続を行う場合でも、通常は問題となりません。

また、親と親の所有物件で同居し食事の提供等を受けている場合に、生活費として毎月社会的に相当な金額のお金を家に入れることも、住居提供等の対価と言えますので、破産手続で問題となることは通常ありません。

⑵ 問題となりうる行動

しかし、例えば社会人となり独立した子が、お礼として毎月給料からいくらかを親に送金している場合に、破産手続を行うことになったその子が、支払停止の6か月前以降もその仕送りをしていた場合、これは完全に贈与ですので、金額によっては破産管財人により否認権を行使される可能性があります。

道義的にはむしろ褒められる行為のため、破産手続での問題性に気付きにくいという面があります。

また、たとえば離婚しパートの仕事をしている妻に対し、正社員で収入が安定している夫が継続的に生活費の援助をする行為も、それを支払停止の6か月前以降も継続していた場合は、夫の破産手続で問題となる可能性があります。

夫婦であれば協力義務がありますが、離婚するとその協力義務はなくなりからです。

これも、社会一般的には、離婚して貧困に陥った女性を援助する行為として評価される行為です。

ただ、夫の債権者から見れば、元妻に生活援助が必要であればそれは国や地方公共団体が行うべきで、元妻に援助する余裕があればそれをまず返済に充てるべきだ、ということになるでしょう。

自己破産によって退職金がどうなるかご心配な方へ

  • 文責:所長 弁護士 白方太郎
  • 最終更新日:2022年2月17日

1 自己破産手続における退職金

自己破産手続では、破産者の財産は原則として破産財団に組み込まれ、破産管財人により換価処分されます。

例えば、破産者が解約返戻金額200万円の保険に加入していた場合、破産管財人は、その保険を解約し、破産手続遂行の費用に充てたり、破産債権者に配当したりします。

退職金(厳密には、破産開始決定時に破産者が自己都合退職したと仮定した場合に支給される退職金見込額)も破産者の財産であり、原則として破産財団に組み込まれます。

ただ、退職金の4分の3は差押禁止債権であり、破産財団に組み込まれません。

また、退職金は将来退職するときに受領するもので、例えば勤務先の倒産などもありえると考えると、確実に受領できるかどうか不明です。

そのため、多くの裁判所では、退職金見込額の8分の1を破産財団に組み込む運用をしています。

2 実際の破産手続ではどのように扱われるか

一般の消費者の方の破産手続では、退職金見込額の8分の1の金額が大きくなるということはそう多くはなく、千葉地方裁判所では、20万円を超えない場合は換価を要しない財産とされ、20万円を超える場合でも、他の財産とあわせて99万円を超えない場合は、原則として自由財産の拡張が認められます。

自由財産の拡張が認められる範囲を超える退職金見込額がある場合は、その範囲を超えた金額について、預貯金や破産手続開始決定後の給料など別の財産を破産財団に組み入れることになります。

ただ、他にめぼしい財産がない場合は破産開始決定後の給料から積み立てることになりますが、自由財産拡張の範囲を超えた金額全額について積み立てるとなると、数年かかってしまうケースもありえます。

そこで、このようなケースでは、破産管財人および裁判所と協議して、現実的な積立金額を決めることになります。

3 退職が間近の場合

退職が間近に迫っている場合は、退職金見込額の4分の1が破産財団に組み込まれます。

また、破産手続開始決定前に退職金が預金口座に振り込まれると、財産としては預貯金となり、4分の1という制限はなくなってしまいます。

急に退職することになったという場合は、自己破産手続を委任している弁護士にすぐに知らせてください。

自己破産を弁護士に依頼するにあたって必要な費用

  • 文責:所長 弁護士 白方太郎
  • 最終更新日:2022年2月15日

1 はじめに

一般の消費者の方が自己破産手続を行うためには、どのような種類の費用が必要になるのでしょうか。

ここでは、一般の消費者の方が千葉地方裁判所(木更津支部等の支部も含みます)で自己破産手続を行う場合を念頭に置いてご説明します。

2 弁護士報酬

自己破産手続を行う場合にまず必要となるのは、弁護士報酬です。

⑴ 着手金

弁護士報酬には着手金、成功報酬金、日当等がありますが、自己破産手続で着手金等を不要とする事務所は基本的にはありません。

なお、着手金ではなく申立手数料という名目にしている法律事務所もあります。

着手金はその名のとおり、弁護士が委任事務に着手する際に受領するものです。

しかし、一般消費者の方の自己破産手続では、着手金を一括で準備できることは少ないため、分割での支払いを可能とする法律事務所が大半です。

ただし、分割支払いの期間については一定の制限を設けているのが通常です。

また、分割支払の場合でも、破産の申立ては着手金を含む費用の積み立てが完了してから行うことが通常です。

⑵ 成功報酬金

成功報酬金については定めていない法律事務所が増えていると思いますが、定めている法律事務所の場合、免責を許可する決定が確定した場合に成功報酬金が発生すると定めているのが通常でしょう。

⑶ 日当

日当は、債権者集会や破産管財人面接に弁護士が出席する場合に発生するものです。

自己破産手続の場合、日当という名目の弁護士報酬を取らない事務所も多いですが、その場合、平均的な出廷等の回数を考慮して着手金の金額を決めているものと考えられます。

⑷ 着手金または申立手数料

着手金または申立手数料の金額については、定額としている法律事務所と、「○○万円から」としている事務所があります。

なお、定額としている事務所でも、同時廃止事件と管財事件を分けて金額に差を設けている法律事務所もあります。

「○○万円~」としている法律事務所の場合、これから法律相談に行こうとしている方にとっては、具体的な金額がわからず不安かもしれませんが、事案の難易度に合わせて料金を柔軟に調整することができます。

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自己破産をした場合のメリット・デメリット、破産後の生活の見通しについてなど、破産前に色々と知っておきたい事柄があるかと思います。

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