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弁護士法人心 千葉法律事務所

痴漢について弁護士に早期に依頼するメリット

  • 文責:弁護士 山森一男
  • 最終更新日:2025年10月21日

1 事件はどんどん進んでいって戻らない

痴漢事件では、まずは警察段階となり、事件が警察から検察に送致(送検)された後は検察段階、検察から裁判所に起訴された後は裁判所の段階となります。

送検後に事件が警察段階に戻ることは、ないです。

起訴後に事件が検察段階に戻ることも、ないです。

以前、起訴された後に、「不起訴にしてほしい。」とご相談に来られた方がいらっしゃいましたが、起訴後の段階では、基本的に、不起訴になるためのお力添えはできかねます。

起訴前に、不起訴にしてほしいというご相談であれば、不起訴になるためのアドバイスをし、不起訴になる方向に傾く資料(謝罪文、身元引受書、示談書、医療機関の領収書等。)をご提出いただき、検察に不起訴意見書を提出することができます。

2 検察は示談成立まで処分を待ってくれるとは限らない

痴漢事件には、被害者がいます。

痴漢事件の弁護人の主な仕事は、被害者との示談交渉です。

示談交渉には、時間がかかります。

痴漢の自白事件で、検察の取調べが終わった段階で相談に来られても、示談が、起訴・不起訴の処分の前に、成立するかはお約束できかねます。

なぜなら、痴漢の自白事件で検察の取調べが終わっていたら、いつ起訴・不起訴の処分がされてもおかしくないからです。

弁護人であれば、検察に「示談交渉中なので、起訴・不起訴の処分は待っていただけませんか。」とお願いできます。

大抵、ある程度は待ってくれます。

しかし、検察も、いつまでも待ってはくれません。

起訴されたら、不起訴には基本的になりません。

公判で示談書を証拠として提出し得るので、刑罰は軽くなり得ますが、起訴された段階で、起訴が公判請求でも略式請求でも、前科が付きます。

3 示談の具体的な流れ

弁護人が警察・検察に被害者の連絡先を聞き、警察・検察が被害者に弁護人に連絡先を教えてよいか確認し、了承を得られれば、警察・検察から弁護人に被害者の連絡先が伝えられます。

その後、弁護人から被害者に連絡しますが、いきなり金額等の条件について折り合いが付くことはなく、多くの場合、考えさせてほしいと回答され、被害者は周りに相談したり、ネットで相場を調べたりします。

その上で、例えば、最初は弁護人の提示が50万円に対し、被害者の回答が100万、次は、弁護人が75万を提示し、被害者の回答が90万円、さらに、弁護人が80万を提示し、被害者の回答が85万円、というように、だんだんと両者の主張する額が近づいていき、一致したところで金額については示談成立です。

痴漢の場合、金額意外にも、電車利用禁止等の条件の点で、車通勤に変えるために運転免許を取得し、車を購入し、教習所と車の領収書写しを被害者に提出するとか、時間がかかることもあります。

示談交渉は、相手がいることなので、どれだけ時間がかかるかすら読めません。

示談交渉中にも、事件自体は、警察から検察、検察から裁判所へとどんどん進んでいきます。

逆に、警察での最初の取調べの前の段階で相談に来られた場合、検察が起訴・不起訴の処分をするまで、捜査がスムーズに進んでも、1か月くらいは時間の余裕があります。

つまり、1か月くらいは示談交渉する時間的余裕があります。

このように、痴漢について弁護士に早期に依頼するメリットは、弁護活動、特に、示談交渉に時間をかけられることが挙げられます。

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