親から借金の返済資金を援助してもらえることになった場合はどうすればいいでしょうか？

借入金の全額について親が返済資金を援助してくれる場合、まだ延滞していない、または延滞しているとしても１か月程度の遅れの場合であれば、借り入れのある銀行、消費者金融またはクレジットカード会社に連絡し、一括返済を行う旨を申し出てください。

業者から返済額等について指示されると思います。

この場合に、弁護士に債務整理として一括返済の交渉および合意を依頼すると、信用情報に事故情報が登録され、一定期間、借入れ等が難しくなります。

特に住宅ローンは審査が厳しいため、今後住宅を購入する予定がある場合は、できるだけ信用情報に事故情報が登録されるのを回避する必要があります。

ご自身で業者に一括返済の申し出を行った場合は、信用情報に事故情報が登録されることはありません。

借入金の一部について親がまとまった返済資金を援助してくれる場合、まず、月々の返済額が大きい借入れ、または約定利率の高い借入れを返済することを検討して、残った借入れ等について、月々の返済金額がいくらになるかをシミュレーションしましょう。

月々の返済金額が現在の収入で返済できる金額内に収まっているのであれば、まとまった金額を返済する業者に連絡し、その旨の申し出を行いましょう。

この場合も弁護士に債務整理を依頼しなければ、信用情報に事故情報が登録されることはありません。

他方、まとまった金額を返済しても、残った借り入れについての返済が厳しい場合は、弁護士に任意整理を依頼する必要があります。

この場合は、まず弁護士に相談し、どの借り入れについてまとまった金額を返済すればよいか、またどの業者について任意整理を行ったらよいか協議してください。

この場合の方針としては、任意整理が難しい業者についてはまとまった金額を返済し、任意整理がやりやすい業者について分割返済の交渉を行うことになります。

任意整理がやりやすいかどうかは、任意整理について多数の経験がある弁護士ではないと、なかなか判断ができません。

親からの援助でまとまった金額を返済しても残りの返済が困難な場合は、返済する前に自己破産や個人再生について弁護士に相談してください。