千葉で弁護士をお探しの方はお気軽に!

弁護士法人心 千葉法律事務所

任意整理を完済した後に住宅ローンは組めますか?

  • 文責:所長 弁護士 白方太郎
  • 最終更新日:2023年6月12日

1 住宅ローンが組めるか=審査に通るか

任意整理の完済後に住宅ローンを組むことができるかどうかということは、言い換えれば、住宅ローンの審査に通るかどうかということになります。

任意整理を行っても、法律上、住宅ローンを組むことが制限されるわけではありません。

しかし、住宅ローンの審査の内容については金融機関内部で秘匿されており、外部に開示されることはありません。そのため、審査基準については任意整理後に実際に住宅ローンの申し込みを行った方の体験談から推測するしかないですが、法律事務所では任意整理を行った後に住宅ローンの申し込みをする場合の相談を受けているわけではないですので、推測可能な程度の体験談が集まることはありません。

そのため、本稿は、一般的に言われている内容を前提とした記述になります。

2 事故情報が登録されたままだと難しい

住宅ローンは、個人の方を融資の対象とするローン商品の中で、最も審査が厳しいものであることは間違いないでしょう。

例えば、住宅ローンの申し込み時に消費者金融等からの借入れがある場合(借入れがあるかどうかは信用情報で調べることができます)、仮に延滞が発生していない場合でも、住宅ローンの審査は通常通らないようです。

そのため、信用情報に事故情報が登録されている場合は、住宅ローンの審査はまず通らないと考えておいた方が良いでしょう(逆に言うと、事故情報が抹消されていれば、過去に自己破産歴があっても住宅ローンの審査に通ることはあり得ます)。

任意整理の場合、指定信用情報機関であるCICおよびJICCについては、完済により契約が終了した後5年間は記録が残るようですので(詳細は指定信用情報機関のウェブサイトをご覧ください)、任意整理の完済後5年を経過したころに住宅ローンの申請を行う場合は、事前にすべての信用情報機関の信用情報をチェックし、事故情報が一切削除されていることを確認することになります。

3 自己破産の方が早い?

仮に任意整理を行って8年間で返済する合意を行い、合意通りに完済した場合、返済開始後13年経過するまでは信用情報に登録された情報は抹消されないことになりそうですが、そうなると、自己破産を行った方が登録情報の抹消は早くなりそうです。

ただ、任意整理は官報には掲載されませんが、自己破産の場合は官報に掲載されることになり(裁判所が掲載します)、これは抹消されることはありません。

過去の官報に掲載されている内容は検索することが可能です。

官報掲載の事実が住宅ローンの審査に何らかの影響を及ぼしているのかどうかについては不明です。

  • 電話法律相談へ
  • 選ばれる理由へ
  • 業務内容へ

弁護士紹介へ

スタッフ紹介へ