おまとめローンと任意整理では、どちらが有利ですか?
1 はじめに
例えば、A社からの借入金が50万円、B社からの借入金が70万円、C社からの借り入れが90万円、いずれの業者も約定利率は18%で、毎月の返済額は、A社が2万円、B社が2万5000円、C社が3万円とします。
毎月の返済額は合計7万5000円ですが、収入の減少や支出の増加により返済が少々厳しくなってきた場合、取り得る手段としては、おまとめローンの利用と、任意整理が考えられます。
2 おまとめローン
例えば、おまとめローンを提供している金融機関から210万円を約定利率12%で借り入れ、A社、B社およびC社の債務について完済すれば、利率は12%になりますので、通常、月々の返済額は減ります。
また、おまとめローンの利用は債務整理ではありませんので、信用情報に事故情報が登録されることもありません。
しかし、年利12%の利息の支払いがありますので、任意整理を行う場合よりは、毎月の返済額は多くなることが通常です(総返済額も多くなります)。
また、おまとめローンを組みA社等の債務を完済した後に、再度A社等から借り入れを行ってしまう方も多く、そうなると、返済ができなくなるのは時間の問題となり、結局債務整理をすることになってしまいます。
任意整理であれば、信用情報に事故情報が登録されますので、新たに借入れをして返済額を増やしてしまうことはありません。
3 任意整理
任意整理の場合は、通常、将来利息は0%となりますので、月々の返済額もおまとめローンの場合より少なくなることが多いです。総返済額もおまとめローンより少なくなります。
しかし、信用情報に事故情報が登録されるため、新たな借り入れ等が困難となります。
とくに、今後住宅ローンを利用して自宅を購入する可能性がある場合、住宅ローンの審査は厳しいですので、できるだけ債務整理は避けたほうがよいでしょう。
以上のとおり、おまとめローンと任意整理にはそれぞれメリット・デメリットがありますので、状況に応じて使い分けることが重要になります。
相続放棄をするときに気をつけるべきポイントはなんですか? 主婦でも任意整理できるのですか?