法律相談をする弁護士の選び方
1 医師を選ぶ場合
例えば、運動をしている最中に足を挫いて傷みが酷く、医師に診てもらうことを検討する場合、どのように医師(病院)を選択するでしょうか。
まず、足の捻挫とは関係のない診療科目(例えば内科、呼吸器科、耳鼻咽喉科、皮膚科など)しかない病院は選択肢から外し、整形外科のある病院に絞るはずです。
そして、検査体制も整っている大きな病院がよければ整形外科のある総合病院、自宅からの距離で選ぶのであれば近くの整形外科、ネット等で評判のよい医師がよければその医師がいる病院を選択することになると思います。
2 弁護士を選ぶ場合
⑴ 例えば千葉市にお住まいの方が離婚の問題について弁護士に相談することを考えている場合、インターネットをお使いの方は、例えば「離婚 弁護士 千葉」で検索し、PPC広告や上位表示された法律事務所のウェブサイトを確認して法律相談の申込みを行うのが通常だと思われます。
また、弁護士に知り合いがいるのであれば、その知り合いの弁護士に相談するか、または離婚事件を取り扱っている弁護士を紹介してもらうことになると思います。
⑵ 債務整理や離婚、相続のような一般民事、家事事件については、いわゆる一般市民を対象とする法律事務所の弁護士であれば、従来は広く取り扱っていました。
そのため、一般市民を対象とする法律事務所のウェブサイトを見ると、一般民事事件、家事事件を広く業務範囲として記載していることが多くなっています。
しかし、司法試験合格者の増加により弁護士数が増え、一般民事事件、家事事件のうち特定分野を専門分野として集中的に取り扱う法律事務所や弁護士が増えたため、一般民事事件、家事事件も専門分化が進みつつあります。
⑶ 例えば債務整理のうちの個人再生については、任意整理や破産と比べて案件数も少ないため、通常の一般民事の法律事務所では相談自体ほとんどないことも多いですが、専門分化で債務整理を集中的に取り扱っていて、債務整理案件の集客を集中的に行っている事務所であれば、相当数の個人再生案件を扱っています。
その場合、個人再生をほとんど経験していない弁護士に相談するよりも、債務整理に専門特化し、個人再生案件の経験数の多い弁護士に相談した方が、一般的に、適切な回答を得られやすい、と言えるでしょう。
一般民事や家事事件の法律相談で弁護士を選ぶ際も、病院を選ぶ場合と同様、専門分化を意識して探すとよいと思います。